とはいえD&D3eライクな方向も

ダンジョンズ&ドラゴンズ的なアプローチで<新王国>を冒険するのも悪くない…ということで、上で「(2)を推す」としておきながらだけど、やっぱりD&D3e志向の(1)のハウスルールもあったほうが便利。

この場合、問題は、やはり魔術の扱いだよね。DLoMは全面的にD&D3eの魔法ルールをそのまま使用するので、魔法それ自体の使用がかなり難しいエルリック!とは、当然、矛盾が生じる。とりあえずここに絞って、軽く考えてみました。

そもそもエルリック!の魔術は「呪文」「召喚」「祈願」「呪付」の4系統に分かれる。「呪文」は極めて限られた効果しか表さないけど、簡単に使うことができるのが魅力…とはいえ、下手に使えばアリージャンスが<混沌>に傾いてしまうし、社会的にも恐怖と排斥の対象になりかねない。「召喚」はデーモンや精霊を呼び出し、さらには封印するなどといった非常に強力なもので“システムの肝”でもあるんだけど、余程成長したPCでなければ必要なMPを満たすことができないので行なうことは難しい。「祈願」は神に祈り奇跡を願うもので、成功すれば圧倒的な効果が望めるものの、通常で1%、良くて(=<戦士>として特定アリージャンスに認められている場合)3%という非常に厳しい成功率しかないという、要するにウィッシュ相当のルール。「呪付」はマジックアイテムを作ることで、エルリック!ではこのマジックアイテムはGMのみが導入できるとされています。

さて、まず「呪文」。D&D3eのそれにおける豊富な種類や強力な効果をそのまま使うことに関しては、ここでは(1)のハウスルールとしてとりあえず譲るけど、譲れないのは手軽な修得方法。背景世界に従い、新たな呪文の修得は困難なものとするべきだと考えます。

とりあえず、ここはエルリック!そのままの方法を使ってみるのはどうかなと。エルリック!での呪文の修得方法は「学術研究」「魔道書から学ぶ」「魔術師に教えてもらう」「神々から授けてもらう」の4種類。最も一般的なのは「魔道書から学ぶ」方法で、3週間学ぶたびに1D100でINT×1以下が出れば、そこに書かれた呪文を理解し、覚えることができる…というもの。ちなみに「神々から授けてもらう」場合は即修得できるけど、それには何らか義務なり試練なりが発生する。これはクレリックの呪文修得なんかにいい方法だと思われる。

続く「召喚」は、経験点を消費する形(D&D3eのマジックアイテム作成の応用)でそれなりにコンバートされているので、これは及第点。変更の必要はないかな。

「祈願」も同じくDLoMのコンバートのままでOK。まあ1%or3%のウィッシュだから、当然なんだけど(笑)。

で、再び問題になるのが「呪付」。D&D3eではウィザードなどが簡単にマジックアイテムを自作することができてしまう。これだと、エルリック!の呪付とはかけ離れてしまうので、マジックアイテム作成は禁止とするのが妥当だろうなー。エルリック!には<ポーション>という技能があり、魔法の薬に関しては自作可能なので、ポーション作成についてはOKとする。

…とまあ簡単に、こんな方向でもっと詰めてみれば案外上手くいくかもしれないとか思ったり。