『アパートの鍵貸します』を観て

そんなこんなで日付も変わった夜遅く。妻が体調不良で寝てしまったので、ワインとチーズをお供にDVDを観ることにする。なにげに『アパートの鍵貸します』をチョイス(って一体何度観たことか…笑)。

それにしても、伏線の張り方や小物の使い方に感銘を受けますなぁ。伏線も、決して「さりげなくする」わけではなく、むしろそのシーンそれ単体として印象的になってるので、「唐突」な感じがしないんだよね。結果、「これは何かの伏線かな」って観てて思わない。しかも後で伏線として再登場したとき、印象深かったシーンなので「そんなのあったっけ?」とならない。…うぅむ、スゲー。

思わせ振りな、伏線「らしい」ものを無闇に出しておいて、どれが伏線になるかわからなくしたり、逆に謎として答えを出さずにおいて余韻を残すタイプも好きだけど、見事に全てが構築されたこういう映画も素晴らしい。TRPGだととりあえず後に伏線に「なるかもしれない」ものを無駄に出しておくというのがloveichiがGMをするときの基本なんだけど(笑)、モジュールとして閉じた世界で完成されたシナリオを作るNWNなら、こういう『アパートの鍵貸します』のような作りを目指したいなぁ……と、観終わってから思ったloveichiでした。